被災地から世界に向けてありがとう。

被災地支援として2013年から宮城県塩釜市でマリス国旗プロジェクトと作品展を行っています。2013,14,15年に、世界から復興支援を受けた被災地の子供達が世界に向けて「ありがとう」という気持ちと世界平和を祈って制作された国旗が2016年にリオデジャネイロの盲学校の子供達の笑顔に変わり、2017年、2018年とその思いは受け継がれています。

「去年作った国旗がリオの子供達に届いて、すごく嬉しい。」

「また今年も来たよ!」元気に子供達が会場を続々訪れます。小野結子ちゃんもその一人です。国旗共同制作を行っているふれあいエスプ塩釜に来てくれた彼女に、塩釜のみんなで作った国旗をリオの盲学校の子供達に届けたことを伝えました。びっくりした顔がすぐに満面の笑みに変わり、「うれしい。うれしい。」と何度も何度も繰り返しました。国旗が展示してある塩竈市杉村惇美術館では、「ここも、ここも砂を置いたよ!あ、完成してる!私たちのあとにたくさんの人が置いてくれたんだね。」と次々と国旗を指差します。彼女は、去年学校の授業の自由研究の際に、マリスがきっかけで国と国旗を調べたことを教えてくれました。

いろいろな人が私たちのつくったマリスの絵で笑っていたと聞いて、うれしかったです。私はどんな国、どんな国旗があるのか気になり、調べてみたら、300カ国以上ありました。いろんな人がマリスの絵をみて、触って、少しでも笑顔になってくれると私はすごく嬉しいです。

​4年連続参加 小野結子ちゃん 11歳

​塩釜の平和への想い

2013年、共同制作中に、強い地震が起きたこともあります。その時子供達は冷静に「このくらいなら大丈夫。」と砂を置くことをやめませんでした。「僕はまだマシだよ。友達が1人しか死んでないもん。」そう言いながら愛と平和を願い国旗を制作する子もいました。国外問わず、どこの会場よりも塩釜の子供達の精神年齢は高く、マリスのコンセプトを理解する子が多いのです。そして、2時間、3時間、1日、夕方閉館まで制作する子たちもいます。大人たちに言われてやるのではく、自分で時間をつくって来てくれる子供達がいることに驚かされました。このような中で、子供達も制作した国旗を2016年にリオの盲学校に持って行き、作品展を行ったため、盲学校では大歓迎で迎えられました。

「ほんとに届けてくれたんだね。嬉しい。ありがとう」

自分が制作した国旗が見知らぬ遠い土地の全盲の子供達に届く。そして笑顔が生まれる。このことは子供達に可能性と希望を与えます。「どんなことがあっても諦めずに努力をすれば夢は叶う。」

そうあの暑い夏のマリスの砂置きを一生彼らは忘れないでしょう。

​小学校での特別授業

2017年、2018年と連続で塩釜第一小学校で特別授業としてマリス国旗プロジェクトを行いました。初めて見る国旗、1粒の砂を置く行為、美術を通して世界平和を考える心が子供達に芽生えていきます。

これは小学校プロジェクトの1つでもあります。将来的に、各国初等教育の美術教科書に「マリスの国旗づくり」導入を目指して活動しており、ゴールデンエイジと呼ばれる時期に差別がないこと、世界平和を考える機会を現代美術のアートプロジェクトから働きかけることで、まざりあうダイバーシティ社会の土台をつくることが目的です。将来社会を担う子供たちへの教育は多様性社会構築の重要なポイントとなります。

©Maris Art Project

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